(1)森沢典子さんからのメッセージ!

◆パレスチナに入った森沢典子からのメッセージ
  2003年3月21日 

こんにちは

さっきね、電話したよ。

食事にいってる頃だったかもしれないね。

岩本さんからも、青山さんからも、秋貞さんのメッセージをいただいています。

そしてあちこちのメールリストで流されていて、秋貞さんの名前を見つけることができます。

行く前に声を震わせていた秋貞さんが、何かすっきりと吹っ切れて、自分の足で立って前よりも強くなり、大切なものをはっきりと見つけているような、輝く言葉に、態度に、とても感動しました。

本当に踏ん張りどころですね。
わたしたち、彼ら、彼女たち・・・が、どれほどの時間をかけ努力をして、思いをこめてこのありきたりの日常を積み重ねてきたか、まったく考慮されることなく暴力で一気に崩されようとしています。どれほどの命、どれほどの希望、どれほどの記憶、どれほどの未来が打ち砕かれてしまうことでしょう。

それを取り戻すのに、わたし達はあとどれくらい力を注がねばならないのでしょう。

あるいはもう二度と取り返すことができないとてつもなく大きなものを失うことになるのでしょうか。それをわたし達は次の世代、子ども達にどうやって責任を持ち、向き合っていくことができるというのでしょう?

ムスタファ・バルグ−テイ(次のパレスチナリーダー候補の一人)が、このイラク攻撃で、イスラエル−パレスチナも過去にないもっとも酷い状況を迎えるであろうと危惧を表明しています。

ブッシュが中東に「平和をもたらすため」と言いました。

私はパレスチナで、戦争というものが中東に、わたし達に、いったい何をもたらすのか、この目でしっかりと見てくるつもりです。

そしてそれが小泉首相が言うような、日本にとっての安全保障となるのかどうか含め、問い掛けていきたいと思っています。

パスポートが見つからなくって、いけないかと焦ったんだけどね。

いつも仕舞ってある引き出しにちゃんと入ってた。

最初にちゃんと見えてなくて、他の場所全部ひっくり返し一週間青くなってさがしていたよ。

でも何より、イラクブリン村に行くのが楽しみ。

「第八森の子どもたち」っていう本があるんだけどイラクブリン村で、私そんな物語書きたいんだあ。

書っけるかわかんないんだけどねえ。

一生懸命畑仕事して、学校手伝って動物の世話して、みんなで遊びほうけちゃうんだ。


今日ね夕方のニュース(衛星)で久保田さんがレポートしているのを見ました。

みんなでつながっていましょうね。

あちこちで、命の宿った声を精一杯だして。生まれてきたばかりの赤ちゃんみたいに。生きたいの!生まれてきてうれしいの!ってね。

そうだ、さっきね、携帯に非通知番号で電話がかかって出てみたら低い美しい男の声で「誰だかわかる?」

「・・・?わかんない」

「わかってくれないの?」

「・・・うーん、わかりません。」

「早川です」

「え?」

冷たく応えていたら、なんと幼稚園の卒業生でした。

高校受験が終わって電話をくれたのでした。「先生からの手紙が一番好きだな」って言われちゃった。

長電話が楽しかったです。

秋貞さんの気持ち、今ゆっくり聞きたくて電話しちゃったんだけどね、今度会ったときにお預けにします。

でもね、とにかく動いてよかったよね。

何かを動かしたよ。

ありがとう。

傷だらけになても、心は透明にしておきたいね。

典子